世界との出会い44(言語が伝えられないもの)

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⚫︎ことばで伝えられるものがあるからこそ、伝えられないものの存在も際立つ。(Because we have something a language can communicate, something it can't communicate can distinguish itself.)
⚫︎言ったことと言いたかったことは、必ずしも同じではない。むしろ、違うことがよくある。(What we said and what we wanted to say are not always the same. They are rather different many times.)



世界との出会い43(理性とは説明をすること)

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⚫︎知性・理性というものは、説明をし、説明を受け付けるところから始まる。そこには、やはり、冷静さというものが必要だ。

(Intellect・reason starts from explaining and accepting explanation. It is natural that it requires calmness.)
⚫︎相手の発言に対する自分の理解を確認する方法は、相手の述べた内容を自分の言葉に置き換えて、相手に尋ね、相手の反応を見る。
(How to ensure what we should understand from what our interlocutors mean is to replace  what they put with our words, to ask them about it and see how they should react to it.)

世界との出会い42(ある小説家の日記)

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⚫︎『一私小説書きの日乗 遥道の章』西村賢太角川書店 2016年5月)

クリスマスや正月といった、世間の習慣よりも、自分の習慣通りに日々を送るように見える作家の日常が、ある意味、平凡だが、何か興味を唆られる。特に、食べものの記述が、私には面白い。酒の肴とB級グルメが多い印象。これは記憶しているのだろうか、それと

もメモっているのだろうか。自炊は比較的少ないようだが、たまに好みのものを作っている様子。一人暮らしだし、外食も結構ある。自分の好物だけを食卓にのせればよいのだからいつも舌を楽しませ、たらふく食べているようだ。



世界との出会い41(人生はサバイバル)

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⚫︎気象庁によると、今日、弥生3月1日(水)が春の始まりらしい。

⚫︎人間にとっての最大の問題は、如何に死を克服するかにある。もちろん、永久に死を克服することはできない。今、自分の目の前にある死を克服して生き抜くことが最大の問題だ。この最大の目標を達成するために、様々なレベルの問題を解決しなければならない。その問題を数え挙げて行けば、無数にある。例えば、次のような領域がある。

・身体に関すること➡︎健康について

・認知や情動に関すること➡︎心理的・精神的健康について

・社会に関すること➡︎家族、友人、地域、職場、コミュニティーにおける人間関係について

これらは、大きな括りだが、その中にそれぞれまた、実に細かな問題群が存在する。人生は、毎日がサバイバルである。世界との出会いとは、ある意味で、問題群との出会いである。


世界との出会い40

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 ⚫︎伊藤若冲は、流派に(多分)属することがなかった分、自然の観察に多くの時間を費やすことができたのだろう。それによって、自然的存在者の構造が細部まで切れ目ないことを知ったのではないか。彼もまた、彼の身体が掴んだ世界を、我々に展示して見せてくれた。

世界との出会い39

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⚫︎古本屋で100円くらいで買った文庫だが、流石に、この著者による著作、読み応えのある内容である。注の欄にホィストというカードゲーム(トランプ)の遊び方を詳しく説明してあるところなど興味深い。とっても安いが、内容の素晴らしい本に出会えるのが、古書店巡りの醍醐味である。

📚『プラグマティズム入門』鶴見俊輔 社会思想研究会出版部(社会思想社の前身)
昭和34年